
マウスピース矯正
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは、一般的な矯正で用いられるブラケットやワイヤーを歯に装着せず、マウスピースを使って歯並びをきれいにする矯正治療です。透明な素材で目立たず、周囲に気づかれることなく矯正治療が受けられるという特徴があります。取り外しが可能で、普段通りに食事や歯みがきをすることもできます。
現在、様々なマウスピース矯正装置がありますが、当院ではインビザライン社のマウスピース型矯正装置を使用しております。インビザラインでは、綿密なシミュレーション(計画)により作製された治療段階ごとのマウスピースを装着し、少しずつ歯を動かして歯並びを矯正します。1日20時間以上の装着が必要となりますが、金属アレルギーの心配や、ワイヤーの外れ、ブラケットによる痛みといったトラブルはなく、矯正期間中も快適に過ごしていただけます。インビザラインはマウスピース型矯正装置の中で最も歴史があり、治療実績も一番高いシステムになります。治療の準備段階で3D治療シミュレーションがあり、治療終了後の歯並びをご自身でチェックできることも利点です。
マウスピース矯正は、患者様主導の治療のため、マウスピースの装着(20時間以上)や適切なタイミングでの新しいマウスピースの交換等、患者様ご自身での管理やご協力が不可欠となります。一方、ワイヤー矯正は、歯科医師主導で行われる治療であるため、毎回来院いただければ確実に治療を終えることができます。そのため、ライフスタイルに応じた装置の選択が重要となってきます。
初診検査とカウンセリング
矯正治療の最初のステップは、初診検査とカウンセリングです。ここでは、矯正歯科医が口腔内を診察し、歯並びや咬合の状態を確認します。必要に応じて、パノラマレントゲン写真、顔貌写真の撮影、口腔内スキャナーにて口腔内の状況を記録し、歯の位置や顎の構造を詳しく把握します。これらの情報をもとに、矯正歯科医は治療の必要性や、開始時期、最適な治療方法を提案いたします。歯の矯正には複数の治療法があるので、選択に迷われることもあるかと思います。最終的に選択されるのは患者さんご自身ですが、選択のための詳しい説明や豊富な選択肢をご提案し、最適なご決断ができるようなカウンセリングを心がけています。疑問や不安があれば、どんな小さなことでもご質問ください。
本検査
カウンセリング後、矯正歯科治療をご希望なさる場合、初診検査の資料に追加して特殊なレントゲン写真や、口腔内写真、その他の治療方針決定に必要な検査を行います。
治療計画のご説明・治療シミュレーション
初診検査および本検査の結果の分析結果、治療計画をご説明いたします。どのくらいの期間をかけて、どのくらいの力で歯を動かしていくのか、治療のシミュレーションを行います。ここでも気になる点や疑問点がございましたら些細なことでもご質問ください。
マウスピース型装置の製作
治療を決定された場合、米国アライン社に患者様の治療計画を送付し、カスタムメイドのマウスピース型装置の製作を依頼します。アライン社では歯の移動予測イメージをもとにして、治療に必要なプラスチック製のマウスピースを作成します。マウスピースの数はケースによって異なりますが1人あたり10~60個の範囲です。完成には3週間程度を要します。
矯正治療の開始
マウスピース型装置が届いたら治療開始です。歯の動き具合に合わせて少しずつマウスピースの形を変えていき、目指す位置まで歯並びを整えていきます。1つのマウスピースで0.3ミリずつ歯が移動するように設計されており、10日ごとにマウスピースを交換しながら治療を進めます。1日に装着する時間は20時間以上です。
定期的なチェックおよび治療
マウスピース矯正では、定期的にクリニックを訪れ、マウスピースが正しく装着されているかどうか、治療計画どおりに歯が動いているかを確認する必要があります。通常、2ヶ月から3ヶ月ごとに来院することが求められます。もし、計画通りに歯が動かなかった場合や、最後のマウスピースまで進めたものの、かみ合わせをより改善できる場合は、再度検査を行い、追加のマウスピースの製作を行う場合もあります。
痛みや不快感の管理
マウスピース矯正治療中は、歯が動く際、痛みや不快感を感じることがあります。特に、新しいマウスピース装着後数日は違和感を覚えることが一般的です。必要に応じて歯の動きを妨げない鎮痛剤の服用や、柔らかい食事を摂ることが推奨されます。また、マウスピース矯正は、取り外しが可能ではありますが、装置装着中は唾液の循環が妨げられるため、むし歯や歯肉炎が生じやすく、痛みの原因となるため、口内ケアを怠らないようにすることも大切です。当院では、エアーフローによるクリーニング(別料金)も行っております。エアーフローは歯肉や矯正装置を傷つけることなく、歯磨きのみでは完全な除去が難しい、バイオフィルムや着色の除去を行える機器となります。月1回の治療の際に合わせてクリーニングの予約をお取りいただければ、歯肉炎の予防を行うことができますので、ぜひご検討ください。
保定期間を経て治療終了
目指す位置まで歯が動いたら、その状態を維持できるように保定を行います。治療が完了した後も、3ヶ月から6ヶ月おきの来院頻度で、保定装置の調整が必要になります。(2年間)。フォローアップでは、保定装置の調整・使用状況や歯の安定性を確認し、必要に応じてアドバイスが行われます。万が一、フォローアップ中に後戻りが生じた場合は、必要に応じて再治療を行います。あと戻りが生じた場合の再治療保証期間は装置除去後2年間となります。(フォローアップの来院頻度およびリテーナの使用状況に問題がある場合は保証対象外となります。)
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